コエンザイムQ10の長期使用

コエンザイムQ10は人間の健康に欠かせない成分ですが、サプリメントなどで摂取する時に気になるのが安全性です。

しかし、コエンザイムQ10は安全性が高く、長期使用しても問題のない成分です。
むしろ短期よりも長期使用がおすすめです。
その理由について解説します。

コエンザイムQ10の長期使用の安全性

安全性は高いです

コエンザイムQ10はサプリメントのイメージが強くありますが、もともと人間の体内でも生産されている成分です。
そのため、体にとって悪いものではなく、むしろ体に無くてはならない成分です。

しかし、年齢やストレスなどによって、体内のコエンザイム量は減少していってしまいます。
減っていく体内のコエンザイムQ10を食べ物から補うこともできますが、体内吸収し難いという問題があります。

そこで効率よく摂取することができるサプリメントが活用されています。
製品による安全性や信頼性の違いはあるものの、コエンザイムQ10そのものは安全性が高く、長期使用しても問題ありません。

長期使用の具体例

コエンザイムQ10の長期使用についてはまだまだ研究データが少ない状況ですが、いくつかある長期使用の例をご紹介します。

ラットへ投与した例

約52週間、ラット体重1kgに対し1.2gもの高用量のコエンザイムQ10を与えた実験です。確認された副作用はありませんでした。 ※1

ヒトへ投与した例

約16ヶ月間、初期のパーキンソン病の進行予防を目的に、ヒトに1日1,200mgのコエンザイムQ10を投与した例です。こちらでも深刻な副作用は認められていません。 ※1

愛媛県で行われた長期使用の研究

2年間、希望者約130名を対象に、1日100~120mgのコエンザイムQ10を摂取してもらい、半年ごとに健康診断を行った実験です。その結果、摂取前より悪化した項目は認められませんでした。 ※2

さらに、コエンザイムQ10の長期使用の安全性については、内閣府の依頼をうけた日本健康・栄養食品協会も調査を行っています。
その結果、用量を考慮した長期使用について約6000もの文献を調査しても、重篤な副作用が認められた例は確認されませんでした。

※1 山本順寛 「東京新聞2005年3月25日号記事「過剰摂取は有害の恐れ」に対する理事長コメント」 日本コエンザイムQ10協会(2018/03/19)

※2 株式会社カネカ 藤井健志 他「還元型コエンザイムQ10の長期摂取による安全性評価」 日本補完代替医療学会 学術集会 抄録集データベース(2018/03/19)

短期摂取よりも長期使用がおすすめ

血中濃度がピークになるのに一週間かかる

コエンザイムQ10は短期よりも長期使用に向いています。
そもそもサプリメントは穏やかな健康サポートを目的としたもので、即効性は期待する短気使用には向いていないのです。

コエンザイムQ10は口から摂取すると、腸で吸収された後に血液に入り全身を巡ります。
つまり、コエンザイムQ10が体内に吸収されると、血中のコエンザイムQ10量が増えるわけですが、この血中濃度がピークに達するのは、摂取し始めてから一週間後だといわれています。

そして、摂取をやめると使われたコエンザイムQ10が少しずつ体外に排出され、一週間ほどでまた摂取前の血中濃度に戻ってしまいます。

このように、体内のコエンザイムQ10量を高い状態でキープし、健康サポート効果を得続けるには、短期間でやめてしまうのではなく摂り続けることが大切なのです。

年齢による減少を補う

コエンザイムQ10は年齢やストレスによって体内量が減少します。
特に減少が著しくなるのが40歳頃で、以降は減少の一途を辿ります。
そのため、年齢とともに減り続けるコエンザイムQ10を補おうと思ったら、コエンザイムQ10を長期使用していく必要があります。

このように、コエンザイムQ10は日々の健康をサポートしてくれるうえに、長期使用の安全性も高い成分です。
もちろん、製品それぞれの品質や安全性には注意して選ぶ必要があります。
長く使い続けることを前提に、製品を選んでみてはいかがでしょう。

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